情操教育‪α‬

忘却炉に送るまえに

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新居には押入れがないのでベッドの下に布団収納スペースを確保するために脚を取り替えて少し高くしていて、そのせいなのか、西に窓があるからなのか、なにかわからないけどとてもいい睡眠をとれた。穏やかな時間が流れていて、ゆっくり支度をして、3限のオンラインを大学で受けられるように余裕をもって家を出た。駅まで遠くなるからこそ、もう一生、遅刻しそう!とかがないように生活したいなあ、

上野公園のスタバが「店内飲食のみ」になっていた、なんでなのかはよくわからない。

ひとつしかない大教室でオンライン授業を受けるのは居心地がわるかったし、イヤホンの先のシリコン部分が片耳なくなっていて、耳が痛いのもいやだったし、引越しに追われながらやっつけでやった課題を晒されてあれこれ直接問い詰められるのも、とにかくすべてがいやだった。先生に質問をして、とても親切な対応をしてもらって、たくさん情報得られたのはすごくよかった。

授業で、初対面の人々とグループになって「ドレミの歌」に振り付けをして踊って発表しなさい、ということになった。わたしは当然のように怯み、どのようなスタンスでいればいいか決めかねて困惑、という感じになってしまったけど、そういう人は少数派だった、ということが驚きで面白いことだった。もうある程度みんな大人なのに、ナチュラルに、そうするのが当たり前という感じの態度で「ここでターンをいれるのはどうですか?」みたいに、嬉々としてコミュニケーションをとっていた、それに慣れているわけでもないけれど、茶化しているわけでもふざけているのでもなく、極めてニュートラルに。わたしはいまだに、田舎のよくわからないノリと体裁を気にする非文化的な風潮を引きずっていて、そういうものは「表現」の真逆にある、ということをまた思い出し、恥ずかしいことだけど今更やめようもない。

今日まで新居にいてくれていた母から「洗濯機が壊れて水漏れした!」という連絡があり、買い換える羽目になった。出費が痛い。