情操教育‪α‬

忘却炉に送るまえに

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泥のように眠った。自分しかいないこの部屋をまっくらにして、低めのベッドで寝る時がいちばん熟睡できる。最後のソルフェの授業に出た。もっと精一杯受けたかったごめんなさい、ていう気持ちになった。この一年はいつも不完全燃焼だ!高速を運転して帰りながら、この情勢のせいでやりたかったけどやれなかったものについて、失われた可能性について、目を背け続けてきたものについて考えてみた。病まないために、本当はやれたはずのいろんなことについて考えるのを避けてきたのだけど、次の一年も同じように過ごしたら、ただ流されるまま終わってしまいそうで怖い。私たちは社会や業界をまったく知る前にこうして閉じ込められてしまったから、今のなんとなく消極的な状況が当たり前と思ってしまいかねない、ちゃんと考えてちゃんと動かなきゃいよいよ、この大事な時期を棒に振ることになるぞ、、