情操教育‪α‬

忘却炉に送るまえに

0705

朝8時に家を出て18時まで教習所にいた。あの場所は空間として開放的で流れがゆっくりで居心地がいいほうだけど、あんまり長くは通いたくないな。リラックスをこころみたけれども知らない人がたくさん空気を揺らすところにいるだけで身体がつかれるし家に帰ってきてから数時間なにも考えない無の状態になって精神を回復させるだけでもう夜がきてしまう。計画通りになんて進むはずなかった。

きょう仮免許がとれたので路上に出れる。S字はきれいに通れたのにハンドルの持ち方とか車の降り方を注意された。教官って本来は受験者にぜったい助言しちゃだめなのに、止まってほしいとこであからさまにそわついて咳払いしたりするので実質アドバイスになってしまっていてめちゃくちゃかわいいおじさんだなと思った。

 

なんかふつうに都知事選を発端にあれこれ巡らせて絶望めいた気持ちになってしまったり。みたいなことを言って「いちいち文句言いたいだけの人」認定されてきたこれまでのいろんなことを思うと黙っていたくもなるしそういう圧力が蔓延してるのがな、なんだかな。不平を言わないことや不満を感じないことが幸せだとでも?悩まなくてすむから?人生は近づけば悲劇で遠ざかれば喜劇だなんていうけど、至近距離で見た日常の平穏だけを見てれば構造的な不幸が見えなくなるのも事実。いい天気でご機嫌なことやきゅうりが美味しいこと、快便で気持ちいいことと、こういう絶望は両立しうるのに。軽蔑しながら愛したこととか、ないのかな。

 

私はジェンダーのことをやっているけど「女性差別」「女性蔑視」という言葉は心がざらつくようでとても苦手で、たぶんそれは私が言うにはあまりにもこちらの魂胆を誤読されやすいだろうから、だと思う。「「「声高に」」」言っているようにきこえるニュアンスを持ってる、それを声高な態度だとジャッジする方がひん曲がった感性であるのは当然としても、私の中にはまだ開き直れない程度には迷いがある。私の目的はただ構造を読み解きたいということだ、社会や歴史や心理を観察して考察してわかりたい、その行為はきっと既存のコードを上手く利用するにしろハックするにしろ覆すにしろ、かならず役立つと思うのです

 

毎晩こんな気持ちわかるまいと泣いているのに、翌朝起きてみると昨夜への懺悔と後悔でいっぱいになってこれは「清算」なのだとか言っていて、そういう冒涜をゆるしている共犯者はまさに潔白すぎる朝日。そうでなくても朝って低血圧の最悪な気分で何もかも手放して見失ってしまうので嫌い、毎日ふりだしに戻らずに死んで生まれ直さずに人生の続きのコマからスタートできる人たちはどうやってやってるの?やっぱタトゥーしかないの?銭湯だいすきだから彫らないけど