7月って毎日、思い出せないけど誰かの誕生日のような気がする。
午前中のはやいうちに教習所に行った。
同乗した私と年も変わらない女の子が結婚の話をしていて、たった半年付き合った彼氏と同棲するために仕事をやめて関西から埼玉に来るなんて私がぜったいやらない人生で、でも楽しそうだった。めちゃくちゃ勉強してるのに彼女が3回落ちてる学科試験を適当に一回で受かろうが、そんなのは本当につまらない。その頭ちょうだい!!って中学の期末テストのときみたいなことをひさびさに言われて、こういうとき嘘でもドヤ顔する素振りができればまだ同じ場所に立ってコミュニケーションすることができるのに、面倒くさいしバレるの怖いし早くその話を終わらそうとしちゃって、そういうとこが虚しいし最高につまらないということ!
「私性格男だから!」って言いながら、あんなにてへぺろがじょうずで彼氏にわがままが言えて男に人生委ねるビジョンがあって、それってただ女装して足閉じて座ってる私とどっちが女の子なんだろう?これは羨望とも嫉妬ともつかない漠然としたあこがれ。
いくらふんだんに時間があっても、低次の欲求を満たすのに精一杯、みんなどうやって折り合いをつけてるんだろう。折り合いをつける必要すらないのか。
不自由な女のからだを持ち抑圧されがちな女の記号を纏いながらも、自分の中に男がおり、「女の幸せ」とやらも素直に享受できずかといって男のように女や名声を得ることもできず、じゃあ何が残る?なんだかんだ言ったって布団の中や草木の間のゼロの地点で幸せにやっていくことができそうなので心配はない、でもこんな嘘ついてるみたいな矛盾とか成り損ないみたいな所在なさを感じるくらいなら、いっそ心の底からステレオタイプ通りの女の子であったらなと思ってしまう
ねこにごはんをあげた。しっぽを立ててよろこんでいた。高いこえでよくなき、やわらかいものしか食べず、目をこちらに合わせて、物音にびびりつつも遠慮がちに足元にすりついてきて、かすかな音でころころと喉をならしていて、ぜんぶがかわいかった。すてきだった。心惹かれる。魅了される。悶絶。その後なにも手につかなくなるほど。
もうれつに眠い